わかなdix-huit
しあわせ
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こんな温かで安心感のあるしあわせがあったなんて...
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だけど...
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疼くような...
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オンナだからこそ感じられるしあわせも同時に存在する
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10年前に越してきた時には思いもしなかった
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幼少期に両親が離婚し...
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そして母は突然旅立った
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多感な年頃...
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母方の親類に身を寄せるも...
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やはり肩身が狭く
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互いに遠慮し合い気まずくなる
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そんな時に出会ったのが...
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公園で仲間たちと愉しそうに烏をデッサンする...
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アトリエを主宰するあなた
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脚が自然とあなたの元へと向き...
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飛び込みでデッサン教室に参加した
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あなたは少々驚きながらも...
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すぐに穏やかな表情に戻り丁寧に説明をしながら道具を貸してくれた
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元々趣味で絵は描いていた
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だけどこうしたデッサン教室は初めて
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でも...
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どこか懐かしく感じるあなたの立ち振る舞い
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そして愉しみながらも真剣に皆で烏をデッサンする姿に
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上手くいっていない親類との関係を一瞬忘れることができ...
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そしてデッサンに全集中することができた
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それから度々...
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あなたが主宰するイベントの数々に参加するようになり
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日々を愉しく過ごしていた傍らで...
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高校卒業と同時に独立し一人暮らしを始めた
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やっと氣づかいから解放された...
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町の小さな会社の事務員として勤め始め
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そして休日はあなたのボランティア活動...
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即興ピアノコンサートや講演会など
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クリエイティブなイベントに参加しとても充実していた
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その最中に出会ったのが
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母の残っていた遺品整理のため...
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本土に上陸し
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そこで手続きなど細やかなサポートをしてくれていた...
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10歳年上の男性
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当時20歳のわたしは...
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年上の男性に憧れを持っていた
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彼もわたしのことを意識していたようで...
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滞在中に関係を持った
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しかし...
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わたしは初めての体験だと伝えたにも関わらず...
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彼は一方的に自身のよろこびだけにひた走る
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そして特にイヤだったのが...
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汗に混じった身体に染みつく香水と柔軟剤の香り
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当時のわたしは"男性はこのようなモノなのだろう"と言う諦めた感覚でいた
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しかしコトが済むと彼はサッサと着替え立ち去る
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その違和感に
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もしかすると...
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でも指輪はしていなかった
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だけど拭い切れない不安にわたしは"これ以上彼とは関わらない方がいい"と感じた
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そして母の遺産整理の手続きを完全に済ませ
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彼の携帯電話番号を消し
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逃げるように島へと戻ってきた
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でも戻って来てからも...
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いつまた連絡がくるのか
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もしかしたら関係者から不貞として連絡が来るのでは...
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不安だった
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あれから5年
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民法上では時効は成立...連絡も無い
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けどもしかしたら...
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あなたに多大な迷惑をかけてしまうかもしれない
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そんな不安を抱えながらも...
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愛するあなたとひとつになれたよろこびがそれに勝る
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オンナの裏表...
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人一倍繊細なあなたはもしかして...氣づいている?