わかなquarante-trois

"迷惑をかけたくない"

...

これから夫婦となるあなたに対し...

...

自身はそう話した

...

しかし...

...

その突貫工事という名のウソは...

...

あなたの純粋な瞳によって直ぐに暴かれ...

...

みてくれだけの建物は崩壊する

...

これまで経験したことのない...

...

異様なまでの身体に迸る熱さ

...

理性が崩壊する前に自身の手で済ませようと目論むも...

...

それ以上に...

...

あなたにウソを付く

...

という言動に罪悪感を覚える

...

あなたの実母が付いたウソと何ら変わりないなと...

...

半ば自身に呆れてしまった

...

あなたは自身の懺悔の言葉に対し...

...

"あなたの花のタネを育てたい"と言う

...

花の種...

...

花は土壌・種・肥料・水・そして太陽の光によって花開く

...

土壌がととのっていても肝心の種がなければ花は咲かず

...

種があっても土壌が整っていなければ種は根を張らない

...

そして双方が整い芽が芽吹いたとしても...

...

肥料・水・そして光合成に必須な陽の光が無ければ花は育たない

...

全てのバランスが整って初めて...

...

生命が創造される

...

眩しいほど純粋なあなたの土壌に今...

...

生命をあずける

"隠し事は絶対にしたくない"

...

心を通わせたばかりの頃

...

あなたはわたしに対し...

...

真剣な表情で...

...

心を込めそう話していた

...

そんなあなたが付いた...

...

透明な世界の中での小さなウソ

...

あなたは必死になって...

...

わたしに対し遠慮と言う名のウソを付いた

...

あなたは絶対にウソは付けない

...

そしてわたしも絶対にウソは付かない

...

ウソは最終的に全て暴かれ...

...

白日の元に晒される

...

わたしの出生の秘密がそうだったように

...

ウソは所詮...

...

保身とプライドを保つための上塗りの作業にしか過ぎない

...

しっかりとそれを保たなければ...

...

直ぐにボロが出る

...

でもあなたは...

...

決してそのような人間ではない

...

烏として生きていたあなたがウソを突き通せる筈がない

...

わたしは小さな子どもが悪戯をし怒られて落ち込んでいるような姿のあなたの話を傾聴する

...

あなたのウソのない正直な心身の状況を聴き...

...

内なる心は"花のタネを育てたい"と訴えてきた

...

出生の真実という名の土壌の状況を知り改善する

...

そしていま...花を育てる全ての準備が整った

...

あなたの美しくも壮大な花のタネ

...

生命を預かります

...ワカナ...

...

...スマン...

...

...だけど

...

すごくスッキリした...

...

ありがとう...

...ワカ?

...ん?

花のタネをありがとう...

...

大切にする

ワカナ...あぁ

...だけど

ん?

しばらくこうして...ひとつになっていていい?

えっ?

少し...こうしてゆっくりしていたい

あぁ...もちろんだ

...こういう風に過ごすのって初めてかな?

そうだな...そう言えば

...あなたとひとつになったまま

...

花のタネを受け取り...

...

そのまま静かに過ごす

...

しあわせ...

...ワカナ

ん?

こんな形の営みはオレとしては...不本意だ

...

だけど...

...

今回だけはもう...どうすることも出来なかった

...うん

すまない...

...謝らないで

...

大丈夫...

...

だってあなたはウインドウショッピングに出かけた時...こう話していた

...

"ヒトさまに迷惑をかけない範囲で...こうして何氣なく"してみたい"と思うこと...果敢に挑戦していこう"って

...

ヒトさまには一切迷惑をかけていない

...

ただわたしたちは生命の営みを...

...ワカナ?

...ワカ

...

わたし...身体がすごく疼いてきた...

...

でもワカ... 

ん?

このままで居てほしい

...

あなたとこのまま静かにピークを迎えたい...

...ワカナ

...

見届ける

...

花のタネを受け取ったあなたの身体が...

...

よろこびを表現する...

...

その尊い姿を

 

 

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