からすafterwards
...お母さん!
ワカ先生のホームページのエッセイ更新されているよ!
じゃあ部屋に戻るから...
...ふぅ
"分かった...過去のエッセイ読み終わってから読む"...だって!
まぁわたしと時間差があるのはしょうがないか!
仕事で忙しいもんね...
わたしが5歳の頃お父さんと離婚してから女手ひとつで育ててくれて...それから10年
"あなたや仕事以外の生きがいを見つけた"って言うから何のことだって思ったら...
"ワカナ!あなたもワカ先生のエッセイを読んでみて...人生はもちろん男女の関係に関して凄くタメになることが分かりやすく知的に書いてある...わたしが若い頃に先生のエッセイに出会っていたら結婚に失敗...あっ!ごめんね...元旦那がいたからあなたがいるのに"
...お父さんと言えば離婚する前に公園でピクニックしていた時
風で飛ばされたお弁当箱の蓋を拾ってくれたカラスのこと...最近よく思い出すんだよね
∞
おーい!
...おはよう!
今日も愉しみだねー!
しまった!風で帽子が...あっ!
ワカ先生...ありがとうございます!
あっ!このボーシ新しく買ったんです!
ほら!カラスのエンブレムが...そして先生がデザインしたカラスの缶バッジも忘れずに!
ココに引越してしばらくしてから先生が公園でカラスをデッサンしていたのを見て昔小学校3年生の時に風で飛ばされた帽子を取りに行こうとしたジブンを交通事故から守ってくれたカラスのことを思い出して...
いつかお礼をしたいってずっと思っていたけれど中々そのカラスと出会えないから...
その代わり学校でいじめっ子が居たら注意したり先生に伝えたりしていたんです
当時の帽子は被れなくなってしまったから親のスマホで写真撮って手放したけど...
今でもタカラモノなんです!
∞
...あら
また寝ている...フフ
ワッカとチョワは大好きだもんね...
ワカ先生の即興ピアノ演奏の曲を流すと直ぐゴロゴロ言って寝ちゃう
...かく言うわたしも先生の大ファンなんだけどね!
でもいつも曲を聴いていて思い出すのが...
外で弱っていたチョワを保護する直前にスズメの大群が窓を突いていたのに氣づいたワッカがニャーニャー大騒ぎして窓へ必死にジャンピングしていたこと
そしてわたしが急いで向かおうとしたら今度はカラスの大群がチョワの周りで鳴いていた
"あっ!大変だ"と思ってカラスにあっち行ってってジェスチャーしたけれど...
"あれは違う...彼らはあなたにチョワを助けて欲しくてアピールしていただけだ"ってワッカが真剣に話していた夢を見た
ホントかどうか分からないけど...
2ニャン丸まって仲良く寝ているから良いか!
∞
あぁー早くしないと!
始まっちゃうよぉー
【Atelier waccaの妄想レディオ】がぁ!
月に二回しかないから聴き逃したら大変!
しかも今日のテーマは《トノガタ必聴!レディはオヒメサマダッコが好き?それとも苦手?》!
そんなの好きに決まってんじゃん!
高校生の時から女子友と"あぁーオヒメサマダッコって憧れだよねー!こんなイケメン彼氏が欲しい"ってずっと話しているんだから...
でもその時にカラスがアタシたちのそばに居たんだよね
"えーもしかしてアタシたちの話に興味あるのかなぁ"って笑って話していたけどね!
...それはともかく!
早くアタシもワカ先生のようなイケメンな彼氏と出逢ってオヒメサマダッコして貰いたいよぉー
あっ!オープニングの即興ピアノが流れた!あぁ間に合ってよかった...
∞
おぉ...ベツ!尻尾振って...
今日が何の日か分かるんだな
そうだ...あなたは勿論家族皆が愉しみにしている...
月に一度の【ゴミのポイ捨てアカンで☆Atelier waccaゴミ拾いの会】の日だ
娘夫婦が居るこの町に越してきてから広報誌を読んでいた時にボランティア募集ページを開いた瞬間ベツがうるさく吠えだしたから落ち着かせようとしたけど中々収まらなくて...
"ベツ...これに申し込めと言うのか?"と言ったらワン!と鳴いたのには驚いた
でもそこには《所用に配慮して頂ければイヌも参加可能》と記載されていたから"これは皆で運動になるし良いな"と思って申し込んで参加した当日...
普段知らないヒトには必ず吠えるベツがワカ先生を見ると少し怯えた様子でいた
先生は"おいで...仲直りしよう"としゃがみベツに向かって両手を広げると...
ベツは恐る恐る先生のそばに向かい...
そして尻尾を振って顔を舐め出した時
"昔ベツくんと喧嘩してしまって..."と初対面なのにそんな不思議な話をしていたのが今でも忘れられない
∞
...驚いたよ
まるでわたしがもう一人いるかのような...
あなたの活動
作家、画家、即興ピアノ、ラジオDJ、そしてボランティア活動...
わたしが居る地とは遠く離れた離島で暮らす
あなたは一体...
...それは愚問かな?
あの時...
芸術に強い興味を示し
そして
わたしのギャラリースペースの周辺から突如
姿を消した...
あなたは夢の実現のために行動したんだね
そしてその...
全ての夢をかなえた
同じ芸術家とはいえ...
わたしとは全く異なる
あなたオリジナルの表現をしている
それは当然だ
あなたの足元にも及ばない
そして...
あなたのホームページに展示されている...
とあるエッセイ
...あなたもわたしと同じ体験をしたんだね
妻は最期まで身体を蝕んでいた病について話さず旅立った
恐らくわたしのアーティスト活動に支障が無いようにと...
愛する存在の優しくも残酷なウソ
これほど辛いモノはこの世に存在しない
...そうだろう?
"カラスくん"