かえで12temps

...ということだったんです

...

ウソみたいな話かも知れないけど...

...お父さん

そうか...

...

妻はヤツの土産屋のパートをしていた

...

そこで...トラブルがあった

...カエデ

...

こんな辛いことを...

...

わたしだったら...

...ユイナ

...

わたしも耐えられない

...

そして...ヤツを

お父さん!

...そんなことはしない

...

ヤツと同じ犯罪者には

...師匠

ん?

それだけは絶対に...

あぁ...すまない!大丈夫だ

お父さん...

...そして

...

妻を助けようとしたヒナタさんも...

...

本当に申し訳ない

...

あなたに辛い思いをさせてしまって...

...良かった

ん?

話せて...

...

...そして

...

信じてもらえて...

でも...

ん?

本当に不思議な槭樹の木だね!

...イヤ

お父さん?

昔...おじいさんが話してくれたことがある

---------

むかしも...むかしの物語

町の奥に聳え立つ

立派なヒナ山に

1本の槭樹の木があった

その木は

伐採をしようとしたり

木を蹴ったり

周りにゴミを捨てたりする人間たちには

不幸を必ず呼び起こす

そして

狩りで狙われ困っている動物に対し

不思議なチカラで

木の中に避難させ

生命を助ける

そんな槭樹の木は

決して人間に近寄らせさせなかった

ある日のこと

有りもしない罪を着せられ

島流しの刑となった

1人のオナゴ

オナゴは看守の眼を盗み

そっと抜け出し

ヒナ山へと逃げるが

町の役人に見つけられ

追い詰められてしまう

息も絶え絶えのオナゴは

1本の槭樹の木に背を向け

身を隠すも

足下に現れたムカデに驚き

悲鳴を上げる

それを聴いた役人たちは

オナゴの存在に氣づき

縄をかけようとした瞬間...

あれよあれよという間に

オナゴは槭樹の木の中に吸い込まれたあと

たくさんのムカデが役人たちの足元を襲う

逃げようとするも

どこからともなく溢れ出てくるムカデに

役人たちの足は毒に侵され

そして...

遂には絶命する

それ以来

裁きは慎重に執り行われ

町は正しい法によって護られるようになった

そして

槭樹の木の中に吸い込まれたオナゴ

氣がつけば...

海辺の砂浜で倒れ込んていたところを

若いオノコゴに助けられ

2人は晴れて夫婦になりましたとさ!

めでたし...めでたし♪

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...お父さん

...聴かされた当時は笑って受け流したものだ

...

しかし...

...

それは真実だったようだ

...

...そうだ

...

先ほど...市長

...

イヤ...根田名が話していたのだが

...

...昨日伐採しようとした槭樹の木

...

あのあと雨で延期となったそうだ

えっ!

カエデ...良かったな

ハイ!

うん!良かったね...

...師匠

...

ユイナ...

...

本当に...ありがとう!

...

あっ...でも

ん?

...師匠の昔話の最後

...

夫婦になるって...

カエデ

...

寝ていたあなたを助けたのは...誰だ?

 

 

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